陽炎の先の君へ。

まあ、誰かに宛てたお手紙のような何かのような。
漫画のネタにでもしようかな。

お元気ですか？
お元気ですか？

私は相変わらずです
君のことをよく思い出しては
叶わぬものを求めています

未だに君の笑顔は覚えているし
未だに君を友と呼びたいと思っている

叶わぬことだと分かっているからせめて
君に助けを求めるまいと
君に迷惑を掛けるまいと
必死に背筋を伸ばして生きてきたつもりですが

一度折れた背骨は中々元には戻らぬもので
虚勢はここに尽きるようです

だから最後に一言だけ

またいつか、隣を歩かせて。

･･･嗚呼、私は何を言っているのか

君は疾うに陽炎の先へと歩み去ってしまったというのに